1)主題歌の正体と海外流出サントラ音源の謎

あの中国語の主題歌は、『マジンガーZ』のエンディング歌「僕らのマジンガーZ」のカラオケに、長弓電影が勝手にメロディと歌詞を付けたものです。
「あの歌詞が北京語ならば台湾版『超鉄人』製作の際に独自に付けたもの」ということになりますが、これが「広東語ならば香港のショウブラザースに流出させた際に香港で付け加えたもの」ということになります。歌詞の言語は現在、調査依頼中です。

また、ドイツ版は全編、渡辺宙明氏のマジンガーBGMを使用(歌入りのテーマソングは未使用)していますが、スペイン語版はテーマ曲以外は独自のBGMを使用しています(歌入りテーマソングを使用)。

ドイツでは1977年(スタンダードサイズ)に、スペイン〜ヨーロッパ圏では1978年(ビスタサイズ)に劇場公開されていますが、ここで一つの疑問が残ります。「その当時、香港や台湾に、どうやって日本作品のBGM音源が流出したのか?」もちろんヤマト・ブーム以前ですからレコード化などされていません。他にも「ドラゴン危機一発」に国産映画「大魔神」サントラが、Jチェンの「レッド・ドラゴン」には国産テレビドラマ『ウルトラQ』が使用されており、この辺りは香港映画研究家にとって、今もって謎として君臨しております。

2)ドイツ版の2バージョン

ドイツ版ソフトには2バージョンあり、一つは1:1.55サイズにトリミングされ、ラストに“ENDE”とタイトルが出るもの。もう一つは、ノートリミングの3:4サイズで、冒頭の海岸岸壁カットが無く、最後にエンドテロップもありません。ドイツ版DVDの発売は2003年となっています。

3)スペイン語版の発売年と正式名称

ウィキペディアにはスペイン版作品名を“Mazinger: el robot de las estrellas”と書いていますが、劇場公開当時からVHS〜DVD発売まで一貫して“Mazinger Z: el robot de las estrellas”となっています。ちなみにDVD発売は2007年です。

最良画質のソフトでさえも、2008年発売時の日本版DVDにも見られる原盤フィルムの傷に加えて、更に雨が降っているような傷の数々を見るにつけ、様々なバージョンの画質を見て実感したのは、「これらは長弓電影オリジナル・フィルムからのソフト化ではなく、上映用に焼き増ししたポジフィルムが台湾当局の手を逃れ香港に流出し、それをマスターにして製作した」というものです。確実とは言えませんが、良い線行ってる仮説でしょう。テーマソングの言語が解れば、また真実に近づけるかもしれません。

追加情報としては、面白い事に、ドイツ、スペイン、両版とも香港/台湾映画としてではなく日本映画としてパッケージにクレジットされ、ファンにも認知されていることです。あの村野博士役のボンクラ面が日本人と思われているかと思うと、団時朗さんに土下座したい気分です。
また、ドイツでは「監督:高野宏一氏」に、スペインでは「Chang Ying&高野宏一:共同監督」となっております。この中国人はスタッフリストにはなく、今もって不明です。テーマソングの言語と共に、判り次第お知らせします。
文責◎ちゃうシンイチー
次へ前へこのページの先頭へINDEX