ペアリーロード稲城
『レッドバロン』第5話、人々が敵ロボ・豪龍から避難するシーンが撮影された“ペアリーロード稲城”。入口には“キリンと梨”をシンボルとしたモニュメントが設置されている。
“ペアリーロード稲城”レポート
レポーター◎「こちら特撮情報局」奥虹

『レッドバロン』第5話、鉄面党に強奪されていた中国のロボット・豪龍が頭部の電磁鞭を振るい、街を破壊しはじめた。市井の人々は逃げまどうほか術がない。健はレッドバロンを駆り、出撃するが…。
ロケ地となった“ペアリーロード稲城”は、南武線“稲城長沼駅”から川崎街道を跨いですぐの所にある地元密着型、古参の商店街だ(長さ約80メートル)。入口には“キリン”と(地元の名産品である)“梨”をシンボル化したモニュメントが設置されている。最寄駅の高架化による動線変化や、後継者難などの事情から、近年廃業する経営者が増えているようだ。
劇中の看板でも確認できる“富士プラモデル店(現.富士模型店)”(左)と“つるや洋品店”(右)は健在。劇中画面中央にあった“末広土地”は、後年店舗を移した。
同商店街では、1シーン(しかも極めて短い尺)で、市民が敵ロボ・豪龍から避難するシーンが撮影されている。前年同所では『アイアンキング』第2話で、ジャイロゲスを敵ロボにして、同一シチュエーションの撮影がなされている。
『レッドバロン』第5話(外山徹監督)・『アイアンキング』第2話(田村正蔵監督)には、奇妙な共通点がある。それは“ペアリーロード稲城”で市民が避難し、その直後“日本現代企画 狛江スタジオ前”で主人公たちが敵ロボットに対峙する…という、ロケ地とシチュエーションを全く同じくしている点だ。もっとも尺の長さでは、『アイアンキング』第2話の避難シーンに軍配が上がる。
『アイアンキング』第2話の同シーン、「エキストラ内の同一人物が何度も同一店舗の前を逃げる」、つまり複数テイクを粗く繋げたために起きたと思しき編集が微妙に悔やまれる。
外山徹氏・田村正蔵氏は、ともに宣弘社と関係の深い監督。よって、宣弘社関連スタッフ間では「“ペアリーロード稲城”は使い勝手のよいロケ地のひとつ」として、情報共有がなされていたのかも知れない。
商店街の最寄り駅である“稲城長沼駅”の高架化に伴い、周辺では再開発が始まったようだ。
避難シーンのエキストラの動きは、『レッドバロン』第5話が商店街入口→商店街奥方向、『アイアンキング』第2話は商店街奥→商店街入口方向となっている。
2作品劇中、共通して映り込んでいるのは、商店街中ほどにある“つるや洋品店”“富士プラモデル店(現.富士模型店)”“末広土地”の3店舗のみ。『アイアンキング』第2話のみで確認できる“宇田川靴店”は、当時“富士プラモデル店”に隣接していたが、現在は廃業している。
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