かんざんじロープウェイ
サーモンピンクの建物が“ゆうえんち 浜名湖パルパル”内にあるロープウェイ発着所“かんざんじ駅”。41年前、ちょうどその位置に、劇中大助たちが乗っていた旧.ジェットコースターのコースがあった。
“かんざんじロープウェイ”レポート
レポーター◎「こちら特撮情報局」奥虹

『レッドバロン』第25話、「東京にいるはずの大助たちが浜松の遊園地に来ていることは尋常ではない。それは鉄面党による策動かも知れない」と冷静に判断した哲也と真理は、手分けして大助たちの行方を探す。単独でロープウェイに乗り込んだ真理を、デビラーやメカロボがたちまち包囲。孤軍奮闘する真理だったが、車内の床に屈服させられる…。
右手後方に見えるのが、もう一つのロープウェイ発着所“大草山駅”。手前のマリーナで申し込めば、モーターボートで湖上を走ることができる(有料)。
“かんざんじロープウェイ”は、“ゆうえんち 浜名湖パルパル”内にある発着所“かんざんじ駅”と、大草山山頂展望台にある発着所“大草山駅”を結ぶ、日本で唯一とされる湖上ロープウェイ。コース全長723メートル、所要時間4分、秒速5メートル、約10分間隔で運行されている。1960年12月から38年間運行した後、経年老朽化した上り下り発着所を解体して場所を移し、1999年4月にリニューアルオープン。『レッドバロン』撮影時、“旧.かんざんじ駅”は、現在の“ゆうえんち 浜名湖パルパル”内“大観覧車 コクー”付近にあった。また“旧.大草山駅”は、現在の“浜名湖オルゴールミュージアム”付近(現在の同駅より西へ約150メートルの場所)にあった。
大草山駅に隣接する“浜名湖オルゴールミュージアム”では、コレクション展示の他に、オルゴールコンサート、オリジナル手作りオルゴール制作などのイベントも盛り沢山。

浜名湖オルゴールミュージアム
ロープウェイで“かんざんじ駅”から“大草山駅”へ向かう。画像中央、塔のように見えるのが、“ゆうえんち 浜名湖パルパル”内“大観覧車 コクー”。1999年にロープウェイがリニューアルされるまでは、この位置に“旧.かんざんじ駅”が存在した。画像左側が現在のルートで、新旧発着駅の位置ズレがよく解る。
ロープウェイ発着所“旧.かんざんじ駅”があった場所。現在は“ゆうえんち 浜名湖パルパル”内“大観覧車 コクー”が鎮座している。牧れい女史・伊海田弘氏やメカロボ役の若駒冒険グループ諸氏は、撮影のためにロープウェイで何往復したことだろう。
劇中真理はロープウェイで大草山まで上り、そこから再びロープウェイで下ろうとしていた。車内には怪しい紳士(伊海田弘氏)や体躯の良い男(久保田鉄男氏)が乗車していた。
デビラーは敢えて正体を明かし「SSIが浜松で何をしているのか」を真理に詰問する。メカロボたちは真理を包囲後に蹂躙するが、ロープウェイはいつの間にか、乗り込んだ方向(大草山駅→かんざんじ駅)とは反対の方向(かんざんじ駅→大草山駅)へ進んでいる。おそらくロープウェイの片道所要時間がたった4分であるため、特定進行方向(本来の真理たちの進路:大草山駅→かんざんじ駅)に合わせて撮影していては、スケジュール的にハードと判断した鈴木俊継監督が、妥協策として反対方向(かんざんじ駅→大草山駅)からの撮影を織り交ぜて編集したものと推察される。
“大草山駅”到着後、ロープウェイ車輌全形を写す。41年前に真理やデビラーが乗っていたものとは当然形状が異なるが、現在の車輌の方が透過度が高く、浜名湖周辺の景色を一層楽しめるように思う。
“大草山駅”出発直後に大草山の山肌を写す。右上に見えるのが“浜名湖オルゴールミュージアム”。劇中確認できる“旧.大草山駅”は、同ミュージアム付近にあった。新旧“大草山駅”の位置ズレは約150メートル。新駅は旧駅より東方向へ設置された。
「大助たちが浜松に来ていること自体尋常ではない」と判断した大作・哲也は、手分けしてホテル周辺を探索する。双眼鏡で辺りを観察する哲也は、ロープウェイでピンチに陥っている真理を偶然発見。デビラーが真理の頬を叩くシーンでは、ロープウェイは再び大草山駅→かんざんじ駅と進んでいる。真理役の牧れい女史・デビラー役の伊海田弘氏やスタッフ諸氏は、おそらくロープウェイで数往復は移動し、著しく疲労されたのではなかろうか。

かんざんじロープウェイ

<2014年5月24日追記>
・1960年12月、オープン。標高112メートルの大草山展望台に発着所を設置した。
・地元紙・静岡新聞(夕刊 1966年9月10日)レジャーガイド欄の記述によれば、当時のロープウェイは全長628メートル、高低差75メートル、所要時間5分30秒であった。現在のロープウェイはコース全長723メートル、所要時間4分であるから、コースが約100メートル長くなったにも関わらず、所要時間は1.5分も短縮されたことになる。
・1962年、ロープウェイの動輪軸が折れ、ゴンドラが宙吊りとなる。6時間に及ぶ救出作業が全国的な注目を集め、かえってプラスの宣伝効果になったという。
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